カルチャー対談
geneで働く中で感じる職場の雰囲気や、訪問看護のやりがいについて、看護師の山根さんとMさんがそれぞれの経験を交えながら語ります。
さらに、geneで初めて「特定行為研修」を修了したMさんには、研修に挑戦したきっかけや、その学びを日々の看護にどう生かしているのかについても話してもらいました。


山根 基宏
山根 基宏
取締役
看護師
病院勤務を経て訪問看護の道へ。
現在は株式会社geneの取締役として、訪問看護ステーション全体の運営・組織づくり・人材育成を担当している。
現場経験を生かしながら、利用者さんにより良い看護を届けられる組織づくりと、スタッフ一人ひとりが成長できる環境づくりに取り組んでいる。

M
M
看護師
病院勤務・看護学校専任教員を経て、訪問看護の道へ。
現在は看護師として利用者さんへの訪問を行うほか、管理者のサポートやスタッフ育成にも携わる。
2025年度に特定行為研修を修了。
利用者さま一人ひとりに向き合う看護を大切にしながら、学び続ける姿勢を大切にし、現場で得た知識や経験をチームへ還元している。

Chapter 01
病院では経験できない看護が、ここにはある。
お二人が感じる訪問看護の魅力について教えてください。

M
訪問看護を始めて一番感じたのは、病院との時間の使い方の違いです。
病院では複数の患者さんを担当しますが、訪問看護では、訪問している30分や1時間を、その利用者さんとご家族だけのために使うことができます。
その方にとって何が一番良いのかをご本人やご家族と一緒に考え、ご希望を大切にしながら看護を組み立てていける。それが訪問看護ならではの魅力だと思います。
ただ、私たちが利用者さんと直接関われる時間には限りがあります。だからこそ、訪問していない時間も安心して生活できるように考えることが大切です。
利用者さんやご家族が自分たちらしく生活を続けられるよう支えていくことが、在宅看護の役割だと感じています。

私が病院から訪問看護を選んだ理由も、「退院したその後の生活を見たい」と思ったことでした。病院では退院までを支えますが、その人の人生は退院後も続いていきます。
在宅では、一度入院されてもまたご自宅へ戻り、その後の生活まで継続して関わることができます。
利用者さんの病気だけではなく、その人がどのように暮らし、どのような人生を歩んでいくのか。その一部を支えられることが訪問看護ならではのやりがいだと思っています。


山根
Chapter 02
「家に帰りたい」その想いを、最後まで支え続けた。
これまで担当された利用者さんの中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。

M
入社して間もない頃に担当した利用者さんです。
その方は入院中に急変し、意識もほとんどなく、気管切開や人工呼吸器、高カロリー輸液が必要な状態になりました。
そんな中、ご家族から「家に連れて帰りたい」という希望がありました。
24時間介護が必要な状態だったので、看護師としてその大変さは想像できました。
だからこそ最初は、「もう一度よく考えてください」とお伝えしました。
ご家族で何度も話し合い、「それでも家に帰りたい」という気持ちは変わりませんでした。その決断を受けて、私たちも「一緒に支えましょう」と覚悟を決めました。
当時の私は入社してまだ1年ほどで、これほど重症の方を担当するのは初めてでした。
もちろん一人ではありません。事業所全体で相談し、他の訪問看護ステーションやケアマネジャーの皆さんと連携しながら体制を整え、一つのチームとして在宅生活を支えていきました。
正直、ご自宅でどれくらい過ごせるのかは誰にも分かりませんでした。
ですが最期の時間には、それまでほとんど反応がなかった利用者さんが、突然目を開けて口を動かされたんです。声は出ませんでしたが、ご家族へ最後の言葉を伝えようとしているように感じました。その後、静かに息を引き取られました。
今でも、そのご家族とは連絡を取り合っています。
お孫さんの進学や就職の報告をいただき、「おめでとうございます」とやり取りをすることもあります。

当時、僕とMさんは同じ事業所でしたよね。チーム全体が一丸となって、その利用者さんを支えていたのを覚えています。
看護師だけではなく、リハスタッフ、そして周囲の訪看とも連携し、皆が「最後まで支えよう」という思いで関わっていました。
利用者さんとのお別れは寂しいですが、訪問看護では、ご家族との関係がその後も続いていくことがあります。


山根

M
人生の最期だけではなく、その後のご家族の歩みにも関わり続けられることもある。
それも病院ではなかなか経験できない、訪問看護ならではの魅力だと思っています。
ご家族が在宅という選択をされたとき、私たちはその決断が「正解」だったかを決めることはできません。
でも、一つ言えるのは、「後悔しない決断なんてない」ということです。
だからこそ、私たちはその決断を最後まで支え続けたいと思っています。



Chapter 03
迷ったとき、私たちは理念に立ち返る。
では次に、geneのいいところや大切にしていること、この会社ならではの特徴について教えてください。
僕が一番いいと思っているのは、理念やビジョンがしっかりあって、それを大切にしているところです。
訪問看護では、利用者さんやご家族のために「何とかしたい」と思う場面がたくさんあります。
でも、その気持ちだけで判断してはいけないこともあります。制度上できないことや、守らなければならないルールもあるからです。
そんなとき、私たちは感情ではなく、理念やコンプライアンスという軸に立ち返って考えます。
利用者さんと深く関わる仕事だからこそ、迷ったときに立ち返ることができる考え方があるというのは、とても大切だと感じています。
その軸がチーム全体で共有されているからこそ、新しく入社したスタッフも安心して利用者さんと向き合うことができる。それもgeneらしさの一つだと思います。
Mさんはいかがですか?


山根

M
私も、理念や目標がしっかり共有されていて、それをみんなが大切にしているところがgeneの魅力だと思います。
判断に迷ったときも、「何を大切にすればいいのか」が共通しているので、ぶれることがありません。
現在は訪問看護ステーションも10か所まで増えていますが、それも会社を長く続けていくために、経営陣が一つひとつ考えながら運営してくださっているからだと思っています。
訪問看護ステーションは開設されても、閉鎖してしまう事業所も少なくありません。
だからこそ、「この会社なら安心して働き続けられる」と思えることは、私にとって大きな魅力です。
利用者さんを支えるためには、まず会社が安定していることも大切ですし、その安心感があるからこそ、私たちも目の前の利用者さんとしっかり向き合えるのだと思います。


Chapter 04
もっと利用者さんの力になりたい。
Mさんは昨年、特定行為研修を修了されました。受講しようと思ったきっかけを教えてください。

M
2022年に管理者を引き継ぎ、管理職として働く一方で、改めて「私は利用者さんと直接関わる実践者であり続けたい」という思いが強くなりました。
医療は日々進歩していますし、自分自身も学び続けたい。その中で、特定行為研修は知識や実践の幅を広げられる研修だと感じ、自分が目指す看護師に近づくために受講を決めました。
受講中は勤務時間を短縮していただき、学習や実習に集中できる環境を整えてもらいました。
もちろん大変なこともありました。eラーニングや試験、約2か月にわたる実習など、学ぶことは多く、思うようにいかないこともありました。
それでも、会社が学びを後押ししてくれたおかげで、最後までやり切ることができました。

実際に研修を修了して、ご自身で『ここが変わったな』と感じる部分はありますか?


山根

M
一番変わったのは、利用者さんを見る視点です。
研修では、症状から何が考えられるのか、何を観察し、どのように医師へ報告するのかといった臨床推論を学びました。
その考え方は、資格を取得する前から日々の訪問に生かされていて、「何を確認すればいいのか」「どこを見るべきなのか」という視点が以前より明確になりました。

研修を通して、利用者さんを見る視点や、日々の臨床での考え方にも変化があったんですね。
そうしたMさんの学びが、チーム全体に広がっていくと、より良い支援につながっていきそうですね。
実際に、チームで学びを共有する機会などもあるのでしょうか?


山根

M
はい。今は事業所内で勉強会を開いています。
熱中症や脱水など、その時期に多い症例をテーマにしながら、評価のポイントや医師へ報告する際の考え方を共有しています。
一人でも多くのスタッフへ学びを還元し、事業所全体の看護の質を高めていけたらと思っています。
私も最初からできたわけではありません。周りに支えられながら学び、一つひとつ経験を積んできました
だからこそ、これから入社される方にも「一緒に学びながら成長していける環境があります!」と伝えたいですね。


Chapter 05
「学びたい」という気持ちがあれば、それで十分。
最後に、応募を検討されている方へメッセージをお願いします。
病院では、若いうちは先輩が立てた看護計画に沿って動くことが多いと思います。
一方でgeneでは、自分で利用者さんのことを考え、自分の看護に責任を持って実践できる環境があります。
だからこそ、「言われたことをこなす看護」ではなく、「自分はどんな看護をしたいのか」を考えながら働きたい人には、とてもやりがいを感じられる職場だと思います。
利用者さんとじっくり向き合いたい人や、専門性を高めたい人にも、ぜひ挑戦していただきたいですね。


山根

M
私は、チームで支え合うことを大切にできる人に来ていただきたいと思っています。
看護師だけでなく、リハスタッフや事務スタッフも含めて、一つのチームとして利用者さんを支えています。一人で頑張るのではなく、困ったときには相談しながら、一緒に成長できる環境があります。
訪問看護では、本当にさまざまな疾患や利用者さんと出会います。
私も訪問看護を始めた頃は、初めて聞く病気や分からないことばかりでした。
でも、そのたびに調べ、学び、周りに相談しながら少しずつ経験を積んできました。
だから、最初から知識や経験が豊富である必要はありません。
困った時は相談できますし、一緒に考えてくれる仲間がいます。
「やってみたい」「もっと学びたい」。
その気持ちがあれば、きっと成長できます。
皆さんの挑戦を、私たちもチームで支えていきます。



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